おとめ山公園や下落合野鳥の森公園、薬王院などがある本地区に広がる斜面緑地は、区の景観を特徴付けるみどりの骨格となっています。江戸時代には台地周辺の一帯は徳川家の狩猟場であり、明治時代には近衛家と相馬家が所有し、相馬家の所有部分の一部は回遊式庭園「林泉園」となっていました。昭和44年に開園したおとめ山公園は平成26年に拡張され、現在も地域の人が活動できる憩いの場になっています。 また、台地上には豊かなみどりと旧近衛邸などゆとりある敷地規模により、良好な低層住宅地のまちなみが広がっています。こうしたみどりと良好な住宅地のまちなみを保全するため、以下の方針に基づき景観の形成を推進します。 本地区の景観を特徴付けている斜面緑地や古くから残る大木、屋敷林などを保全していきます。地区内には、かつては農地や大邸宅地であったところが多く、特に近衛邸や相馬邸などのあった場所は、豊かなみどりとゆとりある敷地規模により、良好な低層住宅地のまちなみとなっています。こうした風格のある落ち着いた住宅地の景観を保全していきます。 本地区は斜面地と台地からなり、ところどころに谷戸と呼ばれる谷地が入り組んでいます。また、古くからの農道が主要な道路として残っており、奥行きと変化のある景観となっています。こうした起伏に富んだ地形により生じる坂道景観を、地区を特徴付ける良好な景観としてつくっていきます。 〈景観法第8条第3項の規定に基づく良好な景観の形成に関する方針とする〉 また、積極的に緑化を行い『落合の森』の充実を図ります。 新宿区景観まちづくり計画 新宿区景観まちづくり計画 | 第2章 景観法を活用した景観まちづくり(7落合の森保全地区) (2)景観形成方針①みどりの保全・創出を図る②落ち着いた住宅地の景観を保全する③起伏に富んだ地形による良好な坂道景観をつくる
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