幹線道路の整備では、沿道における土地利用転換や街区*の変更が行われ、整備の前後で地域の景観が大きく変わっていきます。このため、道路整備事業の進捗状況にあわせて、地区計画*等の手法を活用するなど、沿道の土地利用の転換を適切に誘導していきます。また、街路樹の整備や無電柱化*を促進し、道路空間と沿道のまちなみが調和した、みどり豊かで快適な歩行者空間を創出していきます。さらに、既存の幹線道路の沿道景観については、沿道に立地する建築物の個々の建替え等に合わせ「緑化や壁面後退による快適な歩行者空間の創出」や「地域特性を反映した統一感のある景観の創出」等を適切に誘導していきます。 日本有数のターミナル駅「新宿駅」を有する新宿区には、多くの路線が乗り入れており、日常的に多くの人々が駅前景観や車窓景観を目にしています。特に「新宿駅」では、駅、駅前広場、駅ビル等の一体的な再編にあわせ「新宿区の顔となる駅前景観づくり」を推進し、「高田馬場駅」では駅周辺の整備にあわせ「誰もが歩きやすい魅力と賑わいのある駅前景観づくり」を進めます。また、「四ツ谷駅」や「飯田橋駅」などでは、地域の景観特性を活かした駅前景観づくりを進めます。そして、沿線の車窓景観については、個別の更新に合わせ「みどり豊かでゆとりある車窓からの眺め」を創出するとともに、区を代表する「外濠の広大な水面と豊かなみどり」「落合斜面緑地の豊かなみどり」を感じる眺めの創出を適切に誘導していきます。 区の外周を取り巻く神田川や妙正寺川、外濠(史跡江戸城外堀跡)を軸とした水とみどりの潤いあふれる空間は、都心における貴重なオープンスペースであるとともに、潤いと憩いの場でもあります。今後は、水と触れ合う親水空間や水辺景観と調和した施設整備とともに、周囲の建築物等についても水辺景観と調和したものとなるよう適切に誘導していきます。また、外濠周辺については千代田区、港区との連携を強化し、東京を代表する貴重な都市景観として、景観の形成を適切に誘導していきます。 新宿区景観まちづくり計画 新宿区景観まちづくり計画 | 第2章 景観法を活用した景観まちづくり 新宿通り・甲州街道沿道のまちなみの連続性や賑わいのある景観 新宿駅西口の駅前景観・外濠沿いの車窓景観 広大な水面と豊かなみどりで覆われた外濠(史跡江戸城外堀跡) ③幹線道路沿道における景観形成④駅前景観や車窓景観の形成⑤水辺景観の形成
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