※幕府直轄の施設用地。火除地や河岸などの他、同役の御家人に一括して与えられた組屋敷地も含む。地域の概要若松地域の地形江戸時代末期の土地利用4 若松地域広がる牛込台地地域の大半は、牛込台地の平坦な台地上に位置しています。台地上には、大規模施設群や良好な住宅地が広がっています。台地に切り込む二つの谷地戸山公園の西側と靖国通り、あけぼのばし通りを中心に2つの谷地が台地に入り組む複雑な地形となっています。そのため崖上からは広がりのある眺めが得られます。大名屋敷を継承した大規模敷地尾張藩徳川家下屋敷であった戸山公園など、エリア内には大名屋敷を継承した大規模敷地が多数あります。「戸山山荘」と呼ばれた尾張藩徳川家下屋敷の庭園が描かれた絵巻物には、地形を活かしてつくられた奥深いみどりや滝なども登場します。明治維新以降、戸山公園一帯は軍用地となり、現在でも当時をしのばせる遺構が残っています。風格ある歴史的な建造物旧小笠原伯爵邸や東京女子医科大学旧1号館、学習院女子大学など、風格ある歴史的な建造物が残っており、重要な景観資源*となっています。戸山公園(箱根山地区)の豊富なみどり戸山公園(箱根山地区)は、区内で一番標高の高い「箱根山(44.6m)」や池を埋め立てた窪地などがあり、変化に富んだ地形が特徴となっています。その変化に富んだ地形と豊富なみどりとが合わさって、奥深い緑地が形成されています。大規模施設や寺社、住宅のみどり大規模施設や寺社には、まとまったみどりがあり、地域に潤いを与えています。特に、成女学園や善慶寺などの斜面地に位置するみどりは、谷地からの眺めに潤いを与えています。また、地域内の住宅の軒先でも積極的な緑化がなされており、みどりに富んだ景観が広がっています。エリア別景観形成ガイドライン 4 若松地域整備された台地上のまちなみ広がりのある眺望を得られる坂道【4-1 戸山公園箱根山エリア】尾張藩邸の庭園を継承した戸山公園歴史的な建築物が地域を象徴する【4-1 戸山公園箱根山エリア】まとまった緑地を有する都市公園谷地の眺めに彩を与える斜面緑地【4-4 余丁町エリア】【4-2 夏目坂エリア】【4-3 女子医大エリア】【4-5 曙橋エリア】変化に富んだ地形まちの記憶や文化水とみどり
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