自殺について考えるシンポジウムを開催
ひとりで悩まないで~働く世代の自殺防止

最終更新日:2009年12月12日

写真:講演する見城美枝子氏
写真:各パネリストから活動の発表
写真:パネルディスカッション
新宿区(区長:中山弘子)は12月12日(土)、牛込箪笥区民ホール(箪笥町15)で「自殺について考えるシンポジウム、ひとりで悩まないで~働く世代の自殺防止」を開催した。

全国の自殺者数は、この10年間毎年3万人を超え、新宿区でも年間60名以上の方が自殺で亡くなっている状況が続いている。自殺の多くは、周囲や地域ぐるみの支え合いで救うことができ、新宿区は「生きやすい社会」の実現を目指し、保健センターでの精神保健相談・うつ専門相談や、地域関係団体を対象に生きるための支援を考える講座を開催するなど、さまざまな取り組みを行っている。
今回のシンポジウムは、区民の方を対象に、自殺の原因となる心や体の健康問題、経済・生活問題などを取り上げ、一緒に考えることを目的に行ったもの。100名を越える方が会場に訪れた。
開会にあたり、中山区長は「自殺対策には、地域・関係機関・区の連携が大切です。ひとりひとりができること、地域でできることを考え、皆さんで生きやすいまちづくりを進めましょう」とあいさつした。

まずは、青森大学教授でジャーナリストの見城美枝子氏の基調講演。「自殺をする人は、事前にさまざまな方法でサインを出します。周囲の人がサインを見逃さないことが非常に大事です」と、自殺総合対策東京会議委員も務めている同氏の経験談を含め、自殺を防ぐための重要なポイントを話した。
講演の後は、慶應義塾大学教授の大野裕氏をコーディネーターに、東京自殺防止センターの西原由記子氏、法テラス東京の阿部圭太氏、ハローワーク新宿の川東哲雄氏ほかをパネリストに迎え、「地域で取り組む自殺対策~こころといのちのセーフティーネット」と題したパネルディスカッションを行った。各パネリストから活動の発表を行ったあと、参加者からの質問等を中心にディスカッションを行い、参加者からの「励ますときの声掛けはどうすればよいか」との質問に「同感してあげることが大切」と、皆で自殺についてのさまざまな問題を考えた。「気軽に相談できる機関がもっとあったほうがいいのではないか」といった意見もあった。
集まった参加者たちは、話を真剣に聞く人、メモを取る人とさまざまだった。

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健康推進課健康企画係 03-5273-3494