漱石山房の発信事業「漱石千思万考」

最終更新日:2009年2月7日

写真:大喜利
写真:三遊亭圓窓(えんそう)さんによる落語
写真:花柳寿南海(はなやぎとしなみ)さんによる日本舞踊
写真:「な・つ・め」で始まる即興川柳
 今日7日(土)、新宿区(区長:中山弘子)は、四谷区民ホール(内藤町87)で、漱石山房の発信事業「漱石千思万考」を開催した(協力:(社)日本芸能実演家団体協議会(芸団協))。

 新宿区では、新宿に生まれ、没した夏目漱石の功績を広く発信するため、講演会などさまざまな催しのほか、漱石が晩年の9年間に執筆活動を行った「漱石山房」の復元に向けた取り組みを進めている。

 今回の催しは、落語・日本舞踊・大喜利というさまざまな表現方法を通じて漱石の名作の数々を楽しんでもらおうと開催したもの。平成16年11月に区と協定を締結し、文化芸術の振興に取り組んでいる芸団協の協力で実現した。

 第1部は、三遊亭圓窓(えんそう)さんによる創作落語「坊っちゃん外伝」。今日が初演というこの演目は、小説「坊っちゃん」のその後の出来事を描いた作品。圓窓さんが語る名調子に、観客は熱心に聞き入っていた。
 第2部は、人間国宝の花柳寿南海(はなやぎとしなみ)さんが、日本舞踊「吾輩は猫である」を披露。原作のテンポの良い語り口を唄と語りに乗せ、「吾輩」とそれを取り巻く人や猫たちの描写を舞踊で表現するというユニークな演目。
 続く第3部は、三遊亭圓窓さんと5人の若手落語家による大喜利。「な・つ・め」で始まる即興川柳などの「お題」に次々と「答え」が披露されると、会場は笑いに包まれていた。

 会場には420人の漱石ファンが詰め掛け、ほぼ満員に。区外から参加した男性は、「どの演目も小説を読むのとは一味違った魅力を感じました。帰ったら、改めて漱石の作品を読み返してみたいと思います」と話してくれた。

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