「江戸っ子漱石 春うらら講演会」開催

最終更新日:2008年3月2日

写真:舞台劇・和服姿で演じる3人
写真:『草枕』を手に講演する半藤一利氏
写真:パネルディスカッション(半藤一利氏・半藤末利子氏
写真:パネルディスカッション(太田治子氏)
 NPO法人漱石山房(代表:近藤祐司)は、3月2日午後1時30分から牛込箪笥区民ホール(箪笥町15)で、夏目漱石生誕140年特別講演「江戸っ子漱石 春うらら講演会」を新宿区(区長:中山弘子)との共催により開催した。
 この講演会は、漱石公園(早稲田南町7)のリニューアルオープン(2月9日)を記念したもので、約400人収容の会場は満席。キャンセル待ちの列もでき、新宿が誇る文豪漱石の人気の高さを示した。

第1部は、作家・半藤一利氏の特別講演「草枕を読む」。『漱石先生ぞな、もし』など漱石関連の著書で知られる半藤氏が、『草枕』をユーモアたっぷりに解説。「どこから読んでもよい"俳句小説"。楽しんで読んでほしい」と語りかけた。

 第2部は、「夏目漱石を語り尽くす!」と題したパネルディスカッション。半藤一利氏、漱石の孫でエッセイストの半藤末利子氏、太宰治の娘でエッセイストの太田治子氏、作家・嵐山光三郎氏が、その作品や考え方、鏡子夫人のエピソードや弟子たちとの交流などについて語り合った。太田氏の「今こそ漱石作品を読み返す大切さを感じる」、嵐山氏の「漱石作品を教科書から外すべきではない」といった意見に、会場からは大きな拍手が起こった。

 第3部は、演劇ユニットG.comによる舞台劇「『明暗』の人々」(演出:三浦剛)。漱石未完の大作を、関東を中心に活動する若手演劇集団が舞台上で表現した。

 第2部の開始前、昨年新宿歴史博物館で発見された「猫塚復元記念フィルム」を上映するというサービスに、会場からは大きな拍手が起こった。来場者からは、「ボリュームたっぷりの内容に大変満足しました」という感想がきかれた。

本ページに関するお問い合わせ

新宿区 文化観光産業部-文化観光課
電話 03-5273-4069
NPO法人漱石山房 電話 03-3207-9575